鹿児島本土でのイベントに参加してきました!
2月17~19日の3日間、鹿児島本土で行われたイベント「&island」に参加しました。
&islandとは、「かご島とつながる港」をコンセプトに鹿児島の離島から生まれた様々な商品を通し、島の暮らしやそこに暮らす人々の思い・素晴らしい風景に出会うことができる場所です。トークイベントや展示、漂流物ワークショップも開かれ、多くの方にお越しいただきました。
漂流物ワークショップを行う 甑島 斎藤智顕さん
今回初参加の私は、昨年屋久島へ移住してきたばかり。鹿児島について、さらには屋久島以外の離島についての知識がまだまだ少なく、&islandでは発見と驚きの連続でした。特に鹿児島県の離島の中で、屋久島が都会として認識されていることにはビックリ!
屋久島では、私たち土産店などの第三次産業従事者を主体に観光客誘致へ尽力しています。しかし他島では、島の伝統やインフラをいかに維持するか、どのように担い手を探し育成していくか、島の存続にかかわる課題を多く抱えていることを知りました。
最終日に行われたクロージングトークでは、硫黄島の 棚次 紫寿代 さんより島の椿産業存続についてお話をしていただきました。
クロージングトーク
硫黄島 棚次 紫寿代さん
獅子島 山下 城さん
&island主催者 山下 賢太さん
「椿の栽培では、成長を妨げる琉球竹などの植物の侵入を防ぐため、こまめに草刈りを行ないます。9月 十五夜過ぎ頃の収穫やその前の入念な草刈りは暑い時期に行われ、高齢化が進んだ椿農家さんにとって大きな負担がかかります。管理しきれずに放置されてしまった椿畑も多くみられ、若い担い手不足が問題となっています。
また、椿油を島外に販売するだけでなく、島民が日常生活で使用する" 地産地消 " の習慣を存続させる必要があります。習慣が消えてしまえば椿への興味・価値が薄れ、椿産業の先細りを招きかねません。そのため、農家さんが持ち込む椿の種と加工した椿油を引き換える交換プロジェクト、圧搾体験・バーム作りのワークショップなど、島内外ともに椿油の良さを再発見していただく必要があります。」
椿の花は、根元からぽとっと花の形を残したまま落ちる姿が特徴的で、最後まで美しく地面を真っ赤に彩ります。
椿の花が好きな私は、琉球竹に埋もれてしまい花を咲かせる事が困難な椿の樹木を見て、とても切ない気持ちになりました。こんなにも美しい島の伝統が衰退してしまうのは心痛ましく、離島が抱える様々な課題について深く考えるきっかけとなりました。
琉球竹に埋もれてしまった椿の樹木
今回の&islandには、鹿児島県の有人離島27のうち7つの島が参加し、来場者の皆様と離島について語る素晴らしい空間になりました。私自身も、来場者様や他島のスタッフと交流することで各島の素晴らしい文化・伝統を知り、屋久島だけでなく鹿児島県の離島を一つのチームとして再認識することができました。また、それぞれの島が抱える多様な課題を周知する場として、&islandが重要な役割を担っていると実感しました。
「海という存在は、島と島を隔てるものではなく、繋いでいるものだ。」
イベントを主催した 山下 賢太 さんの言葉を耳にし、「島ごとに抱える課題・目標は違えど、鹿児島の各島が求めている未来像は同じ。伝統を守りながら島を豊かに・大きな存在にするという同じ目標に向け、島々の結束力を高めて島外へ声を上げ続けることが必要だ。」と島の未来について熟考した3日間となりました。
&islandに参加したスタッフ達
(ぷかり堂スタッフ 青木)
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